尿もれについて

女性の4人に1人が尿もれ経験者

尿もれは病気、治せます!

尿もれで悩んでいる人は、健康な女性の4人1人(※1)、30歳以上の女性では3人に1人(※2)と言われています。これほど悩んでいる方の多い病気なのに、病院で受診する人は1割にも満たないというのが現状です。

 

※1:梅原次男「女子腹圧性尿失禁の疫学と治療方針」Curent Therapy,Vol.8,No.10,1990

※2:福井準之助「女性尿失禁の疫学的調査」日泌尿会誌、Vol.77,No.5,1986

6割が腹圧性尿失禁

尿もれは、咳やくしゃみをした時や体を動かした拍子に漏れる「腹圧性尿失禁」としたいと思ったときに我慢できずに漏れてしまう「切迫性尿失禁」、そして両方が合わさった混合型尿失禁の3つに分かれます。そのうち6割以上を占めるのが腹圧性尿失禁です。

腹圧性尿失禁の原因は妊娠・出産と大きく関係

腹圧性尿失禁の原因は子宮などの内臓を支えるハンモック状の組織である骨盤底が緩むことで、膀胱や尿道が不安定になり、ぐらぐらすることが主な原因とされています。なぜ骨盤底が緩むのかというと、妊娠によって胎児の重量を支えなければならない上、出産では新生児が骨盤底を引き裂いて出てきます。この傷が20年、30年を経て問題化してくるのです。

手術では8割超が改善します!

腹圧性尿失禁の予防や軽症時の治療には、骨盤底の筋肉を鍛える体操(骨盤底体操)があります。毎日体操をしても治らない場合には、尿道をつり下げるTVT手術があります。手術には膣と下腹部を1㎝ほど切開し、メッシュ製のテープで尿道を固定します。局部麻酔で体に負担が少なく、手術時間は20~30分程度です。入院は、2~4日程度で退院した日からほぼ普通の生活に戻れます。完治して5年後も85%程度が尿もれがないまま過ごすという世界的データもあります。

切迫性尿失禁は薬で改善

切迫性尿失禁の原因は骨盤底の緩みや膀胱の知覚神経や運動神経の不具合によっておきます。抗コリン薬やβ刺激薬などが治療の第一選択で、骨盤底筋体操や低周波治療、磁気治療なども併用することにより8割以上の方に効果が見られます。

2月20日は尿もれ克服の日

4人に1人の女性が尿もれに悩んでいる現状をふまえ、女性の尿もれに関する認識を広く一般に深め、尿もれで悩んでいる女性が“ゼロ”になることを目的に、2月20日を『尿もれ克服の日』  <ニ(2)、モ(2、too)、レ(0)の語呂合わせ>として定めました。

  • 日本記念日協会(所在:長野県佐久市)より2005年1月に認定を受けました。

自分の症状、セルフチェックしてみましょう!

下の表は尿もれの頻度・量・生活への不具合を点数化して、どれだけQOL(生活の質)が影響を受けているかを評価する表です。合計21点で11点以上だったら、一度専門医へ受診してみることをご検討ください。

ひまわり

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